世界遺産マイスターを目指す|世界遺産検定スタディブログ

【2021年版】世界遺産検定まとめノート公開中(1・2級、マイスター向け)

世界遺産検定1級 まとめノート1-5.OUVの評価基準

1.OUVの評価基準

  • OUV評価基準として作業指針に10項目の登録基準
  • かつては文化1~6、自然1~4に分かれていたが2005年に指針改定で共通の1~10、2007年適用

2.登録基準の概要

■登録基準ⅰ

  • 人間の創造的資質や人間の才能を示す遺産
  • 世界的に有名な文化遺産の多くが満たす
  • 登録基準ⅰのみで登録:タージ・マハル、シドニーのオペラハウス、プレア・ビヒア寺院

■登録基準ⅱ

  • 文化の価値観の相互交流を示す遺産
  • 交易路や大きな文化・文明の接する位置に多い
  • 日本の文化遺産で認められることが多い

■登録基準ⅲ

  • 文化的伝統や文明の存在に関する証拠を示す遺産
  • 古代文明に関する遺産に多い、人類の化石遺跡なども含まれる

■登録基準ⅳ

  • 建築様式や建築技術、科学技術の発展段階を示す遺産
  • 建築が特徴の多くの遺産が基準を満たす
  • オペラハウス、平泉は「代表的な段階」を示していないため認められず

■登録基準ⅴ

  • 独自の伝統的集落や、人類と環境の交流を示す遺産
  • 存続が危うい集落や景観、農業景観や文化的景観

■登録基準ⅵ

  • 人類の歴史上の出来事や伝統、宗教、芸術などと強く結び付く遺産
  • 他の基準とあわせて用いられることが望ましい(1996年原爆ドーム審議の際に追加)
  • ⅵのみで登録は負の遺産が多い

■登録基準ⅶ

  • 自然美や景観美、独特な自然現象を示す遺産
  • 世界的に有名な自然遺産の多くが満たす

■登録基準ⅷ

  • 地球の歴史の主要段階を示す遺産
  • 地層・地形・古代生物の化石遺跡など
  • 日本の遺産には認められていない
  • 小笠原諸島はプレートが地上に露出したボニナイトがあり申請したが認められず

■登録基準ⅸ

  • 動植物の進化や発展の過程、独自の生態系を示す遺産
  • 現在進行中の生態学、生物学の代表例
  • 日本の自然遺産は『奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島』以外でこの基準が認められている

■登録基準ⅹ

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